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JCBカードは海外で使えない?使える国と使えない国を整理した

「JCBは海外で使えない」。ネットの旅行情報でよく見かけるこの一文は、半分正しくて半分間違っています。

正確に言えば、渡航先によって評価が180度変わります。ハワイや韓国ならVISAに引けを取らない使い勝手ですが、ヨーロッパや中南米ではほぼ無力です。「JCBが使えるかどうか」は、カードの性能ではなく行き先の問題です。

この記事では、32か国を旅した筆者の経験と加盟店データをもとに、JCBカードが海外で使える地域・使えない地域を整理し、持っていく価値があるのかを率直に評価します。

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結論:メインカードにはならない、サブカードとしては価値あり

最初に結論を書きます。JCBカードは、海外旅行のメインカードとしては力不足です。VISAまたはMastercardを必ず1枚は持った上で、特定の渡航先向けにサブカードとして持つ。これがJCBカードの正しい位置づけです。

特に価値が高いのは、ハワイ旅行です。ワイキキトロリーの無料乗車やJCBプラザラウンジの利用など、JCBでしか得られない特典があります。韓国や台湾でもJCB加盟店は多く、サブカードとして十分に機能します。

一方で、ヨーロッパ周遊や中南米旅行にJCBカードを持っていく意味はほとんどありません。加盟店が少なすぎて、出番がないまま帰国することになるでしょう。

海外旅行向けカードの全体像を把握したい方は、年会費無料カード5枚の比較記事を先にご覧ください。

地域別JCB対応状況

JCBが使えるかどうかは地域によって極端に異なります。筆者の渡航経験とJCBの公開情報をもとに、地域別の対応状況を整理しました。

地域対応度補足
ハワイ日本人観光客向けの店舗はほぼ対応。ワイキキトロリー無料の特典あり
韓国明洞・江南エリアを中心に高い対応率。JCBプラザラウンジあり
台湾台北を中心に広く普及。コンビニや百貨店はほぼ対応
グアム・サイパン日本人観光客が多く、JCB対応店舗は充実
タイバンコクの大型モールやホテルは対応。屋台やローカル店は現金のみ
シンガポール主要な商業施設は対応。ただしVISA/Mastercardが優先される場面も
中国(本土)銀聯カードが主流。JCBは外国人向けホテルや空港で一部対応
香港・マカオ観光エリアではそこそこ使える。ローカル店は現金やオクトパス中心
オーストラリア大型店やホテルは対応する場合あり。日常の買い物ではVISA/Mastercard優位
アメリカ本土Discoverとの提携で一部使える店舗あり。ただし対応率はVISAに遠く及ばない
ヨーロッパ×加盟店が極めて少ない。メインカードとしては機能しない
中南米×ほぼ使えない。VISA一択の地域
アフリカ×ほぼ使えない
中東×ドバイの一部免税店を除き、ほぼ使えない

◎ = メインでも使える、○ = サブカードとして機能する、△ = 使える場所が限定的、× = 持っていく意味がほぼない

JCBが強い地域を深掘りする

ハワイ — JCBカードの最大の活躍の場

ハワイはJCBカードにとって、世界で最も居心地のいい場所です。日本人観光客の多さから、ワイキキ周辺のレストラン、ショップ、ホテルの多くがJCBに対応しています。

ハワイでJCBカードを持つ最大のメリットは、ワイキキトロリー(ピンクライン)の無料乗車です。通常1回2ドル、1日乗車券で5ドルのワイキキトロリーに、JCBカードを見せるだけで何度でも乗れます。ワイキキのホテルからアラモアナセンターまでの移動に便利で、家族旅行なら4人分の交通費が丸々浮く計算です。

さらに、ワイキキにはJCBプラザラウンジが設置されています。日本語対応のスタッフがいて、レストランの予約やオプショナルツアーの手配、ドリンクサービス、手荷物の一時預かりなどを無料で利用できます。旅行中のちょっとした休憩場所としても重宝します。

筆者はハワイ渡航時、メインの決済にはVISAカードを使いつつ、トロリーの乗車とラウンジ利用のためにJCBカードを持参しています。この使い方だけでも、JCBカードを持つ価値は十分にあります。

韓国 — 明洞のJCBプラザラウンジが便利

韓国、特にソウルはJCBの加盟店が多い地域です。明洞(ミョンドン)、江南(カンナム)、弘大(ホンデ)といった主要エリアのショップやレストランでは、JCBカードで決済できる店舗が相当数あります。

明洞にはJCBプラザラウンジがあり、日本語での観光案内やレストラン予約のサポートを受けられます。韓国語に自信がない方にとっては、日本語で相談できる窓口があるのは心強いです。

また、韓国はカード決済の普及率が世界トップクラスの国です。コンビニから地下鉄のキオスクまで、ほぼどこでもカードが使えます。JCBの加盟店も多いため、ソウル旅行ならJCBカードをメインで使うことも不可能ではありません。

ただし、筆者としてはやはりVISAまたはMastercardをメインに据え、JCBはサブとして持つことを推奨します。韓国でも地方に行けばJCB非対応の店は存在しますし、VISAやMastercardが使えない店はほぼないためです。

台湾 — コンビニから百貨店まで幅広く対応

台湾もJCBカードの加盟店が充実している地域です。台北のコンビニ(セブンイレブン、ファミリーマート)、百貨店(三越、SOGO)、主要なレストランチェーンなど、日常的な買い物でJCBが使えます。

台湾のコンビニは日本のコンビニと同様にカード決済に対応しており、JCBもしっかり使えます。台北MRT(地下鉄)の券売機はカード非対応ですが、悠遊カード(Easy Card)をコンビニでJCBカード決済でチャージするといった使い方は可能です。

JCBは台湾の旅行者向けに割引やキャンペーンを頻繁に実施しています。台北101の展望台チケット割引や、指定レストランでの優待など、時期によってはお得な特典が利用できます。渡航前にJCBの公式サイトでキャンペーン情報を確認しておくとよいでしょう。

グアム・サイパン — ハワイと同様に強い

グアムとサイパンは、ハワイと同様に日本人観光客比率が高いリゾート地です。主要なホテル、レストラン、ショッピングセンターでJCBカードが問題なく使えます。

グアムのタモン地区を歩いていると、JCBのロゴを掲げた店舗が至るところに目に入ります。この地域に限れば、JCBの不便さを感じることはまずないでしょう。

JCBが弱い地域の現実

ヨーロッパ — ほぼ使えないと思ってよい

ヨーロッパでのJCBの加盟店数は、VISAやMastercardと比較にならないほど少ないです。

筆者がヨーロッパを周遊した際、JCBカードで決済を試みたことが何度かあります。パリのデパート(ギャラリー・ラファイエット)では使えましたが、街中のレストラン、カフェ、スーパーマーケットではことごとく断られました。「JCB? Non.」の一言で終わりです。

ロンドンでも状況は似ています。ハロッズのような高級百貨店では対応していますが、パブやマーケット、交通機関ではJCBは選択肢に入りません。ロンドンの地下鉄でタッチ決済を使うなら、VISAかMastercardのコンタクトレス対応カードが必要です。

イタリア、スペイン、ドイツ、オランダ、チェコ、ポルトガル。筆者が訪れたヨーロッパの国々で、JCBをメインカードとして使えた国は一つもありませんでした。

中南米・アフリカ・中東 — 持っていく理由がない

中南米、アフリカ、中東では、JCBの加盟店を見つけること自体が困難です。これらの地域ではVISAが圧倒的なシェアを持っており、Mastercardがそれに次ぎます。JCBやAMEXは、空港の免税店やごく一部の国際チェーンホテルを除けば、ほぼ使えません。

筆者がトルコやモロッコを旅行した際も、JCBカードの出番はゼロでした。持っていても財布の中で眠っているだけです。

JCBプラザとJCBプラザラウンジ

JCBカードを海外で持つメリットとして見逃せないのが、JCBプラザとJCBプラザラウンジの存在です。

JCBプラザ

JCBプラザは、海外の主要都市に設置されたJCBカード会員向けのサービスデスクです。日本語対応のスタッフが常駐しており、以下のサービスを無料で利用できます。

  • 観光情報の案内
  • ホテル・レストランの予約代行
  • オプショナルツアーの手配
  • カードの紛失・盗難時の緊急対応

設置都市は、ホノルル、ソウル、台北、バンコク、シンガポール、パリ、ロサンゼルス、グアムなど、日本人観光客が多い都市が中心です。

JCBプラザラウンジ

JCBプラザラウンジは、JCBプラザの上位版とも言える施設です。サービスデスクの機能に加えて、以下の設備・サービスが利用できます。

  • ドリンクサービス(コーヒー、ジュースなど)
  • WiFi接続
  • マッサージ機(一部ラウンジ)
  • 手荷物の一時預かり
  • 日本語の新聞・雑誌

JCBプラザラウンジが設置されている都市は、ホノルル、ソウル、台北、バンコク、パリ、グアムなど、さらに限られます。

筆者がよく利用するのはホノルルのJCBプラザラウンジです。ワイキキのショッピング中に立ち寄って休憩したり、レストランの予約を相談したりと、旅行中の拠点として便利に使っています。年会費無料のJCBカードを持っているだけで、こうしたサービスを無料で利用できるのは素直に価値があります。

JCBカードWのスペック

JCBカードの中で海外旅行に持っていくなら、JCBカードWが最有力です。年会費無料のJCBカードの中で、スペックのバランスが最も良いためです。

  • 年会費:永年無料(39歳以下で申込可能、40歳以降も継続利用可)
  • 国際ブランド:JCB
  • ポイント還元率:1.0%(通常のJCBカードの2倍)
  • 海外事務手数料:1.60%
  • 海外旅行傷害保険:利用付帯
  • 海外ATMキャッシング:対応

注目すべきは海外事務手数料の1.60%です。これはエポスカードの1.63%、楽天カードの1.63%よりもわずかに低く、年会費無料カードの中では最安水準です。

還元率も1.0%と高く、日常使いにも適しています。スターバックスやAmazon、セブンイレブンでの利用はポイント倍率がさらに上がるため、国内でのメインカードとしても十分な実力があります。

海外旅行保険は利用付帯のため、旅行代金をJCBカードWで支払う必要があります。自動付帯のエポスカードと比べると、この点では見劣りします。

筆者のJCB体験 — 使えた場面と断られた場面

筆者が海外旅行でJCBカードを実際に使った(あるいは使えなかった)具体的なエピソードを紹介します。

使えた場面

ソウルの明洞で友人と焼肉を食べた際、支払いにJCBカードを出したところ問題なく決済できました。店先にJCBのロゴステッカーが貼ってあったので安心して出しましたが、VISAやMastercardと全く同じ手順で決済が完了しました。

ハワイのアラモアナセンター内のショップでも、JCBは問題なく使えました。むしろ、JCBカードを見せると「JCBの割引がありますよ」と教えてくれる店員もいて、VISAやMastercardにはない優遇を受けられました。

断られた場面

スペインのバルセロナで、ランブラス通り近くのレストランに入ったとき。食事を終えて会計時にJCBカードを出すと、店員は一瞬カードを見て「これは使えない」と首を振りました。VISAカードに切り替えてすぐに決済できましたが、もしJCBしか持っていなかったら、現金を持ち合わせていない限り困った状況になっていたはずです。

チェコのプラハでも同様の経験があります。旧市街の小さなカフェで、メニューにはカード決済可能と書いてあったのに、JCBは非対応でした。「VISA or Mastercard only」と言われ、やはりVISAカードで支払いました。

こうした経験を重ねるうちに、筆者の中でJCBカードの位置づけは「メインにはしない、特定の地域でのサブカード」という形に固まりました。

JCBのDiscover提携 — アメリカでの可能性

JCBはアメリカのDiscoverカードネットワークと提携しており、Discoverの加盟店でJCBカードが使える場合があります。

アメリカ国内のDiscover加盟店は約1,100万か所とされており、理論上はJCBカードもこれらの店舗で使えることになります。ただし実際には、端末がJCBカードを正しく認識しないケースや、店員がJCBカードの存在を知らず受け付けてくれないケースも報告されています。

筆者はアメリカ本土ではJCBカードを積極的に使う場面がなく、この提携の恩恵を実感したことはありません。ハワイでは提携関係なくJCB加盟店が多いため、Discover提携のメリットはアメリカ本土でのみ関係する話です。

確実にカード決済を通したいなら、アメリカではVISAカードを使うのが無難です。

JCBカードを持っていくべき旅行先と不要な旅行先

ここまでの内容を踏まえて、JCBカードをサブカードとして持参すべきかどうかを渡航先別に整理します。

持っていくべき旅行先:

  • ハワイ(トロリー無料、JCBプラザラウンジ、高い加盟店率)
  • 韓国(JCBプラザラウンジ、高い加盟店率)
  • 台湾(高い加盟店率、JCBキャンペーン)
  • グアム・サイパン(高い加盟店率)

持っていっても良い旅行先:

  • タイ、シンガポール、香港(大型店で使える場面あり)
  • アメリカ本土(Discover提携で使える場合あり)

持っていく意味がない旅行先:

  • ヨーロッパ全般
  • 中南米
  • アフリカ
  • 中東
  • オセアニア

不要な旅行先だからといって、JCBカードを「持っていかない」選択をする必要はありません。年会費無料のカードなので、財布に入れておいても損はしません。ただし、メインの決済手段としてはVISAまたはMastercardを必ず持っていくことが前提です。

カードの枚数や組み合わせの考え方は、海外旅行にカードを何枚持つべきかの記事で詳しく整理しています。VISAとMastercardの違いについては、VISA vs Mastercard比較記事もあわせてご覧ください。

JCBカード以外の選択肢も含めた比較は海外旅行向けクレジットカード5枚比較にまとめています。

まとめ:JCBは「どこに行くか」で価値が決まる

JCBカードが海外で使えないというのは、正確ではありません。使える地域と使えない地域の差が極端に大きいというのが事実です。

ハワイ、韓国、台湾、グアムに行くなら、JCBカードはサブカードとして持っていく価値があります。ワイキキトロリーの無料乗車、JCBプラザラウンジの利用、各地のJCBキャンペーンなど、VISAやMastercardにはない独自のメリットがあります。

ヨーロッパ、中南米、アフリカ、中東に行くなら、JCBカードに出番はありません。メインも予備もVISAまたはMastercardで固めるべきです。

年会費無料のJCBカードWは、海外事務手数料1.60%、還元率1.0%とスペック自体は優秀です。国内のメインカードとして使いつつ、アジアやハワイへの旅行時にはサブカードとして海外にも持ち出す。この使い方がJCBカードの価値を最大化する方法です。

海外旅行向けカードの総合比較はこちらの記事、旅先のeSIM選びはeSIM比較記事、公共WiFiのセキュリティ対策はVPN比較記事でまとめています。

よくある質問

JCBカードは海外で全く使えない?
全く使えないわけではありません。ハワイ、韓国、台湾、グアムなど日本人観光客が多いエリアでは使える店舗が相当数あります。ただしヨーロッパや中南米では加盟店が極めて少なく、メインカードとしては不安です。
JCBプラザとは何?
海外の主要都市に設置されたJCBカード会員向けのサービスデスクです。日本語で観光案内やレストラン予約、緊急時のサポートを受けられます。ハワイ、韓国、台湾、パリなどに設置されています。
JCBカードを海外旅行に持っていく意味はある?
VISAまたはMastercardをメインに持った上で、サブカードとして持っていく価値はあります。特にハワイではJCBカードでワイキキトロリーに無料乗車できるなど、独自の特典があります。

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