エポスカードは海外旅行の定番と言われるけど、本当にそうなのか検証した
「海外旅行にはエポスカード」という情報は、旅行系のブログやSNSで繰り返し目にします。年会費無料で海外旅行保険が自動付帯する、だから持っておいて損はない、と。
筆者もこの定説に従って数年前にエポスカードを作りました。以来、32か国すべての渡航にこのカードを持参しています。ただ、使い続ける中で「定番と呼ばれる理由」と「過大評価されている部分」の両方が見えてきたのも事実です。
この記事では、実際に海外で使い続けてきた経験をもとに、エポスカードが本当に海外旅行の定番と言えるのかを検証します。
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結論から言うと「定番」は正しい。ただし万能ではない
先に結論を書きます。エポスカードは海外旅行用のサブカードとして、年会費無料の選択肢の中では間違いなく最良です。
理由は明確で、2026年時点で年会費無料かつ海外旅行傷害保険が自動付帯するカードがほとんど存在しないためです。ただし、これ1枚で海外旅行のすべてをまかなえるかと聞かれれば、答えはNoです。還元率や海外事務手数料の面では、他のカードに軍配が上がる場面もあります。
年会費無料の海外旅行向けカードを幅広く比較したい方は、クレジットカード5枚比較の記事もあわせてご覧ください。
エポスカードの基本スペック
まずスペックを整理しておきます。
- 年会費:永年無料
- 国際ブランド:VISA
- ポイント還元率:0.5%
- 海外事務手数料:1.63%
- タッチ決済:VISAタッチ対応
- 海外旅行傷害保険:自動付帯
- 海外ATMキャッシング:対応
VISAブランドなので、世界中のほぼすべての加盟店で決済できます。筆者がこれまで渡航した32か国で、VISAが使えなくて困った経験は一度もありません。
海外旅行保険の自動付帯が最大の武器
エポスカードを語る上で外せないのが、海外旅行傷害保険の自動付帯です。
「自動付帯」とは、旅行代金をそのカードで支払っていなくても、出国した時点で保険が有効になる仕組みを指します。財布に入れて日本を出れば、それだけで保険が適用される。これが楽天カードや三井住友カード(NL)のような「利用付帯」のカードとの決定的な違いです。
補償内容は以下のとおりです。
- 傷害死亡・後遺障害:最高3,000万円
- 傷害治療費用:200万円
- 疾病治療費用:270万円
- 賠償責任:3,000万円
- 救援者費用:100万円
- 携行品損害:20万円
注目すべきは傷害治療200万円と疾病治療270万円という数字です。年会費無料のカードでこの水準を出しているカードは、筆者が調べた限り他に見当たりません。
ただし、この金額で十分かどうかは渡航先によって大きく変わります。この点についてはクレジットカード付帯保険だけで足りるのかを検証した記事で詳しく書いています。
海外ATMキャッシングの実体験
エポスカードは海外ATMでの現地通貨キャッシングに対応しています。VISAまたはPLUSマークのあるATMであれば、世界中どこでも現地通貨を引き出せます。
筆者がこの機能をよく使ったのはトルコとモロッコです。
イスタンブールの旧市街を歩いていたとき、グランドバザール近くの小さな絨毯屋でどうしても気になる一枚を見つけました。値段交渉の結果、現金払いなら値引きするという話になり、急遽ATMに走ったことがあります。空港にあるガランティ銀行のATMでトルコリラを引き出しましたが、操作画面は英語対応で、VISAカードを挿入してPINを入力するだけ。30秒もかかりませんでした。
注意すべきはキャッシングの利息です。エポスカードのキャッシングは実質年率18.0%で、締め日から返済日まで利息が発生します。ただし、エポスカードにはペイジー経由での繰り上げ返済という手段があります。帰国後すぐにネットから返済すれば、利息を数十円〜数百円に抑えることが可能です。
筆者はATMキャッシングを利用したあと、帰国翌日にはペイジーで返済するようにしています。この運用なら、両替所で手数料を払うよりもレートが良くなるケースが大半です。
VISAタッチ決済の海外利用レポート
エポスカードはVISAタッチ決済に対応しています。ここ数年の海外旅行では、この機能に何度も助けられました。
ヨーロッパではタッチ決済がほぼ標準になっています。筆者がポルトガル、スペイン、フランス、オランダ、ドイツ、チェコを周遊した際、現金を使ったのは3週間で3回だけでした。リスボンの路面電車もパリのメトロも、改札にカードをかざすだけで乗れます。
特にロンドンのTfL(交通局)ではVISAタッチが便利です。Oysterカードを購入する必要がなく、そのまま地下鉄やバスに乗れる上に、1日の利用額が上限に達するとそれ以上課金されないデイリーキャップが自動適用されます。
一方で、カード挿入を求められる場面も稀にあります。フランスの高速道路の料金所では、タッチ決済ではなくカード挿入+PIN入力を求められました。エポスカードはICチップ搭載なので問題なく対応できましたが、タッチ決済だけに頼っていると戸惑う場面が出てくるかもしれません。
還元率0.5%は正直物足りない
ここからはエポスカードの弱点に触れます。
まず、ポイント還元率0.5%という数字は2026年の水準では見劣りします。楽天カードは1.0%、リクルートカードは1.2%です。仮に旅行中に20万円をカード決済した場合、エポスカードなら1,000ポイントですが、リクルートカードなら2,400ポイント。差額は1,400ポイントです。
筆者はエポスカードをメインの決済カードとして使っていません。保険目的で財布に入れておき、日常の決済は還元率の高い別のカードを使う。この使い分けが、エポスカードの正しい活用法だと考えています。
海外事務手数料1.63%は標準的
海外でカード決済をすると、為替レートに加えて海外事務手数料が上乗せされます。エポスカードの手数料率は1.63%で、楽天カード(1.63%)やJCBカードW(1.60%)と同水準です。
三井住友カード(NL)の2.20%と比べると低い水準ですが、最安値を狙うカードでもありません。手数料を重視するなら、ソニー銀行のSony Bank WALLETのような外貨建てデビットカードのほうが有利です。
ただし、年会費無料カードの中で比較する限り、1.63%は十分に合理的な水準だと言えます。
ゴールドカードへの招待を狙う戦略
エポスカードを使い続けていると、ある日突然エポスゴールドカードへの招待(インビテーション)が届くことがあります。
通常、エポスゴールドカードの年会費は5,000円(税込)ですが、招待経由で切り替えた場合は年会費が永年無料になります。ゴールドカードの保険補償額は通常カードよりさらに手厚く、空港ラウンジの利用や、選べるポイントアップショップなどの追加特典もつきます。
筆者のもとにも、カードを作ってから約1年半で招待が届きました。月に5〜8万円程度の利用を続けていた時期です。
招待の基準は公開されていませんが、年間50万円前後の利用が目安と言われています。海外旅行でまとまった金額を使えば、この基準は比較的容易にクリアできるはずです。
エポスカードの申し込みから届くまで
オンライン申し込みの場合、審査は最短で即日完了します。筆者が申し込んだ際は、夜にWebから申請して翌朝には審査完了のメールが届いていました。
カードの受け取り方法は2つあります。郵送で受け取る方法と、マルイの店舗で即日受け取る方法です。旅行が迫っている場合は、マルイの店舗受け取りが便利です。最短で申し込み当日にカードを手に入れることが可能です。
筆者のエポスカード運用法
最後に、筆者がどのようにエポスカードを使っているかをまとめておきます。
海外旅行時の役割は明確に分けています。エポスカードは保険要員として必ず持参しますが、日常の決済には使いません。メインの決済カードは還元率の高い別のカードを使い、エポスカードはATMキャッシングや緊急時のバックアップとして機能させています。
カードの保管場所もメインカードとは分けています。メインカードは財布に、エポスカードはパスポートケースに入れてスーツケースの中。万が一財布を盗まれても、エポスカードは残るようにしています。
この運用を何年も続けていますが、今のところ不満はありません。年会費がかからないからこそ、こうしたサブカード運用に最適なのです。
まとめ:定番と言われるだけの理由はある
エポスカードが「海外旅行の定番」と呼ばれる理由は、年会費無料で海外旅行保険が自動付帯するという一点に集約されます。2026年時点でこの条件を満たすカードが他にほぼ存在しない以上、この評価は妥当でしょう。
ただし、万能カードではありません。還元率の低さ、海外事務手数料の平凡さ、ポイントの使いにくさといった弱点はあります。これ1枚だけで海外旅行に行くよりも、還元率の高いカードと組み合わせて2枚持ちするのが賢い使い方です。
保険のためだけにカードを1枚持っていく。年会費無料だからこそ、そんな贅沢な使い方ができる。それがエポスカードの本当の強みだと、筆者は考えています。
海外旅行にどのカードを持っていくか迷っている方は、年会費無料クレジットカード5枚の比較記事もご覧ください。また、海外旅行のセキュリティ対策としてVPNも重要です。VPN比較の記事で主要サービスをまとめています。
よくある質問
エポスカードの海外旅行保険は申請が必要?
エポスカードは海外キャッシングに対応している?
エポスカードのタッチ決済は海外で使える?
エポスカードとエポスゴールドカードはどちらが海外旅行向き?
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