VPNって何?海外旅行に必要?初心者にゼロからわかりやすく解説
「VPNって何?」という疑問にゼロからお答えします
「VPNって聞いたことあるけど、何のことかよくわからない」
海外旅行の準備をしていると、「VPNを入れておいたほうがいい」というアドバイスを目にすることがあります。でも、そもそもVPNが何なのか、自分に必要なのかがわからないと、判断のしようがありません。
筆者も初めて海外に行ったときは、VPNという言葉の意味すら知りませんでした。この記事では、当時の筆者に説明するつもりで、VPNをゼロからわかりやすく解説します。
VPNとは何か、日常の例えで説明します
VPNは「Virtual Private Network(バーチャル・プライベート・ネットワーク)」の略です。日本語にすると「仮想の専用回線」ですが、これだけ聞いてもピンとこないですよね。
身近なもので例えます。
普段のインターネット通信は「はがき」のようなものです。はがきは配達の途中で、郵便局の人や道中の誰かが内容を読もうと思えば読めてしまいます。同じように、暗号化されていない通信は、途中で第三者に中身を覗かれる可能性があります。
VPNを使った通信は「封をした封筒」に入れて送るようなものです。中身が見えないので、途中で誰かが覗こうとしても内容はわかりません。さらに、差出人の住所(あなたの現在地の情報)も隠すことができます。
つまり、VPNには大きく2つの役割があります。
- 通信の中身を暗号化して、第三者に読まれないようにする
- 自分がどこからインターネットに接続しているかを隠す
この2つ目の「接続元を隠す」機能があるおかげで、海外にいても「日本からアクセスしている」ように見せかけることができます。これが海外旅行者にとって重要な点です。
海外旅行者がVPNを必要とする3つの場面
VPNの仕組みがわかったところで、実際にどんなときに使うのかを見ていきましょう。海外旅行中にVPNが役立つ場面は、主に3つあります。
1. フリーWiFiを安全に使いたいとき
ホテルのロビー、空港、カフェなどのフリーWiFiは、通信が暗号化されていないことがあります。暗号化されていないWiFiでは、同じネットワークにつないでいる第三者が、あなたの通信内容を盗み見る技術的な手段を持っている場合があります。
VPNを使えば、フリーWiFiに接続していても通信が暗号化されるため、のぞき見のリスクを大幅に減らせます(フリーWiFiのリスクと対策はこちら)。
2. 中国でLINEやGoogleを使いたいとき
中国では政府の規制により、LINE、Instagram、X(旧Twitter)、Google検索、Googleマップ、YouTube、Netflixなど、日本で日常的に使っているサービスの大半が使えません。
VPNを使って日本のサーバーを経由すれば、これらの規制を回避してサービスを利用できます。中国に行く方にとって、VPNは「あると便利」ではなく「ないと困る」ものです(中国旅行の通信準備はこちら)。
3. 海外から日本の動画配信サービスを見たいとき
Netflix、Amazon Prime Video、TVer、ABEMAなどの動画配信サービスは、著作権の関係で、海外からのアクセスでは視聴できないコンテンツがあります。
VPNで日本のサーバーに接続すれば、「日本からアクセスしている」と認識されるため、日本向けのコンテンツを視聴できる場合があります。ただし、サービス側もVPN経由のアクセスを検知してブロックするケースが増えているため、確実に見られるとは限りません。
実はVPNが「いらない」ケースも多い
ここまでVPNの便利な面を説明してきましたが、正直にお伝えすると、海外旅行者の多くはVPNなしでも問題なく過ごせます。
eSIMやポケットWiFiで自分専用の通信回線を使っている場合、フリーWiFiに接続する場面はほとんどありません。自分専用の回線はもともと暗号化されているため、セキュリティ面でVPNを追加する必要性は低いです(eSIMサービスの比較はこちら)。
また、中国を除くアジアの主要な旅行先(タイ、韓国、台湾、ベトナム、シンガポール、マレーシアなど)では、LINE、Google、SNSなどのサービスは制限なく使えます。
整理すると、以下のようになります。
VPNが必要な人は、中国に渡航する方、フリーWiFiを頻繁に使う予定の方、海外から日本の動画配信を見たい方です。
VPNが不要な人は、eSIMやポケットWiFiで自分専用の通信回線を持っている方、中国以外のアジア圏への旅行者、動画配信の視聴にこだわらない方です。
筆者の個人的な判断基準としては、「中国に行くかどうか」がVPNの要否を分ける最大のポイントです。中国以外の国に行く場合は、eSIMで自分の回線を確保しておけば、VPNなしでも安全に過ごせます(海外旅行の通信準備ガイド)。
VPNサービス3社の比較
VPNが必要だと判断した方のために、筆者が実際に使ったことのあるサービスを3つ紹介します。
NordVPN(ノードVPN)
初めてVPNを使う方に最もおすすめできるサービスです。アプリの操作が直感的でわかりやすく、日本語にも対応しています。通信速度が速く、世界111か国にサーバーがあるため、中国からの接続にも対応しています。2年プランを選ぶと月額換算で400〜500円程度になり、費用対効果も良好です(NordVPNの詳しいレビューはこちら)。
Surfshark(サーフシャーク)
NordVPNと同等の機能を、より安い料金で提供しているサービスです。接続できる端末数に制限がないため、家族全員のスマホに入れたい場合に向いています。2年プランで月額300円台から利用できます。
ExpressVPN(エクスプレスVPN)
通信速度と安定性に定評のあるサービスです。中国からの接続実績も豊富です。ただし、料金は月額換算で700〜900円程度と、上記2つよりもやや高めです。速度を最優先する方や、中国に長期滞在する方向けです。
迷ったらNordVPNを選んでおけば間違いありません。初心者でも使いやすく、料金と性能のバランスが取れています。各サービスの詳しい比較は、VPNサービス比較ページにまとめてあります。
VPNの設定方法(3ステップ)
「VPNの設定って難しそう」と思うかもしれませんが、実際にやることはアプリをインストールして接続ボタンを押すだけです。ここではNordVPNを例に説明します。
ステップ1:アプリをインストールする
NordVPNの公式サイトでプランを購入し、アカウントを作成します。その後、スマホのApp Store(iPhone)またはGoogle Play Store(Android)で「NordVPN」を検索してアプリをインストールします。
ステップ2:ログインして接続先を選ぶ
アプリを開いて、登録したメールアドレスとパスワードでログインします。画面に世界地図が表示されるので、接続したい国(日本の動画を見たいなら「Japan」、とにかく安全に使いたいなら「Quick Connect」)をタップします。
ステップ3:接続ボタンを押す
接続先を選んだら、画面中央の接続ボタンをタップするだけです。画面上部に鍵のマークやVPNのアイコンが表示されたら、接続完了です。これで通信が暗号化されています。
出発前に一度、日本にいる間に接続テストをしておくことをおすすめします。現地でアプリの使い方に戸惑うことがなくなります。
まとめ:まずは「自分にVPNが必要か」を判断する
VPNは便利なツールですが、すべての海外旅行者に必須というわけではありません。
中国に行く方はVPNを必ず準備してください。LINEもGoogleも使えなくなるため、VPNなしでは不便を通り越して困ります。
中国以外の国に行く方は、eSIMで自分専用の通信回線を確保しておけば、VPNがなくても安全にスマホを使えます。フリーWiFiを多用する予定がある方や、日本の動画配信を見たい方だけ、VPNの導入を検討すれば十分です。
「まだインターネットの準備自体がこれからだ」という方は、まず海外旅行の通信準備ガイドを読んでみてください。VPNよりも先に、eSIMやポケットWiFiで通信手段を確保するほうが優先度は高いです。
よくある質問
VPNは無料のものでも大丈夫?
VPNを使うと通信速度は遅くなる?
VPNを使うのは違法?
eSIMを使っていればVPNはいらない?
VPNはスマホだけで使える?パソコンにも必要?
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