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海外出張にVPNは必要?ビジネス利用で押さえるべきセキュリティと使い方

海外出張のVPNは「観光旅行とは別物」です

海外出張と観光旅行では、VPNの重要度がまったく異なります。

観光旅行であれば、eSIMで自分の回線を持っていればVPNなしでも大きな問題はありません(VPNの基本についてはこちら)。しかし海外出張となると話が変わります。会社のメール、クラウド上の機密ファイル、社内システムへのアクセスなど、扱う情報の機密性が段違いだからです。

筆者自身、出張先のホテルWiFiから業務メールを確認する場面は何度もありました。観光のときは「多少リスクがあっても自己責任」で済みますが、仕事のデータが漏れたら会社全体に影響が及びます。

この記事では、ビジネス出張者の視点でVPNが必要な理由、選び方、具体的な活用シーンを解説します。

ビジネス出張者にVPNが必要な3つの理由

1. 扱う情報の機密性が高い

観光旅行中にやり取りする情報は、SNSの投稿や家族へのメッセージが中心です。一方、ビジネス出張では以下のような情報を日常的に扱います。

  • 取引先との契約書・見積書
  • 社内の業績データや戦略資料
  • 顧客の個人情報を含むメール
  • クラウド上の共有ドライブにある社外秘ファイル

これらの情報が第三者に傍受された場合、情報漏洩として企業の信用問題に発展します。VPNで通信を暗号化しておくことは、リスク管理の基本です。

2. フリーWiFiへの依存度が高い

出張中は、ホテル・空港ラウンジ・コワーキングスペース・カフェなど、多くの場所でWiFiを使う機会があります。特にホテルのWiFiは、多くのビジネス出張者が「安全だろう」と考えて無防備に使っていますが、実際にはセキュリティが十分でないケースがあります(ホテルWiFiのリスクについて詳しくはこちら)。

コワーキングスペースも同様です。不特定多数が同じネットワークに接続している環境では、通信を傍受される技術的な可能性が存在します。

3. 業務で使うクラウドサービスへのアクセスが必要

Google Workspace、Microsoft 365、Slack、Salesforceなど、現在の業務はクラウドサービスなしでは成り立ちません。これらのサービスに安全でない回線からアクセスすることは、ログイン情報を危険にさらすことと同じです。

特に、多要素認証を設定していない場合や、パスワードを使い回している場合は、VPNによる暗号化が最後の防御壁になります。

会社支給VPNと個人用VPN、どちらを使うべきか

企業によっては、社員に社用VPN(企業VPN)を支給しているケースがあります。社用VPNがある場合は、まずそちらを使ってください。社内システムへのアクセスは社用VPNを経由することが前提になっていることが多いためです。

ただし、社用VPNだけでは不十分な場面もあります。

社用VPNは社内ネットワークへのアクセスに特化しているため、一般的なインターネット閲覧までカバーしていないことがあります。また、サーバーの設置場所が限られているため、通信速度が遅くなる場合もあります。

個人用VPNが役立つのは、以下のような場面です。

  • 社用VPNの接続が不安定なとき(出張先の回線品質が低い場合)
  • プライベートのスマホで業務連絡を確認するとき
  • 社用VPNが中国からの接続に対応していないとき
  • 出張先からプライベートの用途でもインターネットを安全に使いたいとき

筆者の推奨は「社用VPNと個人用VPNの両方を持っていく」ことです。社内システムには社用VPN、それ以外の通信には個人用VPNと使い分けるのが最も安全です。

ビジネス出張でVPNが活躍する具体的なシーン

社内イントラネットへのアクセス

出張先から社内のファイルサーバーやイントラネットに接続する必要がある場合、VPNは必須です。多くの企業では、VPN経由でないと社内ネットワークにアクセスできない設定になっています。社用VPNがない場合でも、個人用VPNで通信を暗号化してからアクセスすることで、セキュリティレベルを上げられます。

ZoomやTeamsでのビデオ会議

海外出張中に本社との会議に参加する場面は頻繁にあります。ビデオ会議では映像・音声・画面共有のデータが大量にやり取りされるため、安全でないWiFiを使っていると、会議内容を傍受されるリスクがあります。

VPNを使えば通信が暗号化されるため、会議内容の漏洩リスクを低減できます。ただし、VPN経由だと通信速度が多少落ちるため、回線速度が十分な環境で接続してください。

機密書類の送受信

取引先への提案書、契約書のPDF、財務データの入ったスプレッドシートなど、機密性の高いファイルを出張先から送信する場面があります。こうしたファイルのやり取りは、必ずVPNで暗号化された通信上で行ってください。

メールの添付ファイルだけでなく、Google DriveやOneDriveなどのクラウドストレージへのアップロード・ダウンロードも同様です。

中国出張ではVPNは「必須装備」です

中国は、ビジネス出張者にとってVPNの必要性が最も高い渡航先です。

中国政府のインターネット規制(グレートファイアウォール)により、以下のサービスが中国国内からはブロックされています。

  • Gmail、Google Drive、Google カレンダー
  • Slack
  • Zoom(一部制限あり)
  • Microsoft Teams(接続が不安定になることがある)
  • LINE、WhatsApp
  • X(旧Twitter)、Facebook、Instagram

ビジネスで日常的に使うGmail、Slack、Google Driveがすべて使えないという事態は、業務が完全に止まることを意味します。中国出張が決まったら、VPNの準備は渡航前の最優先事項です(中国渡航の通信準備ガイドはこちら)。

中国で使うVPNは、中国からの接続実績が豊富なサービスを選んでください。すべてのVPNが中国で安定して動作するわけではありません。NordVPNは中国からの接続に「難読化サーバー」という機能で対応しており、ビジネス出張者にも使われています。

ビジネス出張向けVPNの選び方

観光旅行と違い、ビジネス出張でのVPN選びでは優先順位が異なります。

最優先:接続の安定性

出張中にVPNの接続が頻繁に切れると、会議中に回線が落ちたり、ファイルのアップロードが中断されたりと業務に直接支障が出ます。料金の安さよりも、接続の安定性を最優先してください。

次に重要:通信速度

ビデオ会議や大容量ファイルの送受信を行う場合、通信速度が重要になります。無料VPNや安価なサービスでは、ビジネスユースに耐える速度が出ないことがあります。

最後:料金

ビジネス出張のVPN費用は、情報漏洩のリスクと比較すれば微々たるものです。月額500円程度の投資でセキュリティを確保できるなら、費用対効果は極めて高いと言えます。

おすすめVPNサービス

チームで使うなら:NordVPN Teams(NordLayer)

複数の社員が海外出張に行く企業には、NordVPN Teams(現在はNordLayerにリブランド)が適しています。管理者がメンバーのアクセス権限やセキュリティポリシーを一元管理でき、各メンバーの接続状況を把握できます。

IT管理者にとっては、退職者のアカウント無効化や接続ログの確認ができる点も重要です。

個人の出張者なら:NordVPN(個人向けプラン)

フリーランスや個人事業主、あるいは会社からVPNが支給されていない出張者には、NordVPNの個人向けプランが最も使いやすい選択肢です(NordVPNの詳しいレビューはこちら)。

2年プランを選べば月額400〜500円程度で利用でき、1つの契約で最大10台の端末に接続できます。スマホとノートパソコンの両方にインストールしておけば、出張先のあらゆる場面でカバーできます。

中国出張がある場合でも、NordVPNの難読化サーバーで対応可能です。MillenVPNは日本企業が運営するサービスで、日本語サポートを重視する方には選択肢になります(MillenVPNのレビューはこちら)。

各サービスの詳しい比較は、VPNサービス比較ページにまとめてあります。

eSIMとVPNの組み合わせが最強の布陣

ビジネス出張のセキュリティを最大限に高めるなら、eSIMとVPNの併用をおすすめします。

eSIMで自分専用のモバイル回線を確保すれば、そもそもフリーWiFiに頼る場面を減らせます。そのうえでVPNを併用すれば、二重の暗号化で通信が保護されます。

具体的な使い分けとしては、以下のようになります。

  • 通常のインターネット利用:eSIMのモバイル回線を使う(VPNなしでも安全)
  • ホテルのWiFiを使う場合:必ずVPNを接続してから業務を開始する
  • 中国出張:eSIMの回線でもGmailやSlackはブロックされるため、VPNは常時接続

eSIMの選び方については、eSIMサービスの比較ページも参考にしてください。

出張先のセキュリティ確保に必要なVPNサービスを料金・機能・対応国で比較しています。VPN主要サービスの比較はこちら

まとめ:ビジネス出張のVPNは「保険」ではなく「標準装備」

観光旅行では「あれば安心」程度のVPNですが、ビジネス出張では「なければリスク」です。

特に以下に該当する方は、出張前にVPNを必ず準備してください。

  • 出張先でホテルやコワーキングのWiFiを使う予定がある方
  • 機密性の高いデータを扱う方
  • 中国への出張がある方
  • 社用VPNが支給されていない方

月額500円程度の費用で、情報漏洩という取り返しのつかないリスクを回避できます。「まだ準備していない」という方は、まずNordVPNの2年プランを検討してみてください。出発前に日本でアプリの接続テストを済ませておくと、現地で慌てることがなくなります。

よくある質問

会社がVPNを支給していれば、個人用VPNは不要ですか?
社用VPNは社内システムへのアクセス用に設計されているため、接続先が限定されていたり、通信速度が遅かったりすることがあります。出張先でプライベートのスマホを使う場面や、社用VPNの接続が不安定な地域では、個人用VPNがバックアップとして役立ちます。
海外出張中にZoomやTeamsの会議は問題なくできますか?
VPNを使えば基本的に問題ありません。ただし、VPN経由だと通信速度が10〜20%ほど低下するため、安定した通信環境が必要です。ホテルのWiFiが遅い場合は、eSIMのモバイル回線を併用すると安定します。
中国出張でVPNを使うのは違法ですか?
中国では政府が認可していないVPNの使用は規制対象です。ただし、外国人ビジネス渡航者がVPN利用で罰則を受けた公開事例はほとんどありません。とはいえ法的にはグレーゾーンであることを理解したうえで、自己責任で判断してください。
出張先でeSIMを使っていればVPNは不要ですか?
eSIMで自分専用の回線を確保していれば、フリーWiFiのセキュリティリスクは避けられます。ただし、中国のようにサービス自体がブロックされている国ではeSIMだけでは解決できず、VPNが必要です。eSIMとVPNの併用が最も安全な組み合わせです。
NordVPN Teamsと個人向けNordVPNの違いは何ですか?
NordVPN Teams(現NordLayer)は、管理者がメンバーのアクセス権限を一括管理できる法人向けサービスです。チーム全体のセキュリティポリシーを統一できます。一方、個人向けNordVPNは一人で完結する出張者向けで、設定もシンプルです。少人数のチームや個人事業主なら、個人向けプランで十分です。

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