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海外でスマホを盗まれた|紛失・盗難時の対処法と事前にやるべき対策

海外でスマホを盗まれると、旅行の性質が一変します。

地図が見られない。ホテルの予約確認ができない。タクシー配車アプリが使えない。航空券のQRコードが表示できない。クレジットカードのモバイル決済も、翻訳アプリも、緊急連絡先のメモも、すべてスマホの中にあったことに気づくのは、手元からスマホがなくなった後です。

筆者の知人は2024年にバルセロナのランブラス通りでスマホをスられました。混雑した観光客の中で写真を撮ろうとスマホを取り出した瞬間、横から手が伸びてきてスマホを奪い去られたそうです。犯人は人混みに紛れて一瞬で消えました。知人はその後、同行者のスマホを借りてリモートロックをかけ、近くの警察署で盗難届を出し、日本に戻ってから保険請求をするという手順を踏みました。

この記事では、海外でスマホを盗まれた・なくした場合に取るべき行動と、出発前にやっておくべき事前対策を整理します。

なお、この記事ではアフィリエイトリンクを含むサービスを紹介しています。筆者が実際に使用したサービスのみ掲載しており、読者に不利益となる推奨は行いません。

盗まれた直後にやるべき4つのステップ

スマホを盗まれた・なくしたと気づいたら、以下の順番で行動してください。時間が経つほど被害が拡大するため、速さが重要です。

Step 1:リモートロックをかける(最優先)

最初にやるべきことは、スマホを遠隔でロックすることです。同行者のスマホ、ホテルのPC、空港のWiFiにつながるPCなど、インターネットにアクセスできる端末を使います。

iPhoneの場合:icloud.com/find にアクセスし、Apple IDでログインします。「iPhoneを探す」の画面でデバイスを選択し、「紛失としてマーク」をオンにします。これでスマホにロックがかかり、画面にメッセージ(連絡先の電話番号など)を表示させることもできます。

Androidの場合:google.com/android/find にアクセスし、Googleアカウントでログインします。デバイスを選択して「デバイスを保護」をタップすると、画面ロックがかかります。

位置情報が有効であれば、この画面でスマホの現在地も確認できます。ただし、盗まれたスマホを自分で取り返しに行くのは絶対にやめてください。犯罪者と直接対峙するのは危険です。位置情報は警察への情報提供のために確認する程度にとどめてください。

リモートロックで情報漏洩のリスクをまず止める。これが最優先です。

Step 2:回線を停止する

次にやるべきは、日本のキャリアに連絡して回線を停止することです。回線が生きたままだと、SIMカードを抜き取られて不正利用される可能性があります。

各キャリアの海外からの緊急連絡先は以下の通りです。

  • NTTドコモ:+81-3-6832-6600(24時間対応)
  • au / KDDI:+81-3-6670-6944(24時間対応)
  • ソフトバンク:+81-92-687-0025(24時間対応)
  • 楽天モバイル:+81-50-5434-4633(24時間対応)

同行者のスマホやホテルの電話から国際電話をかけます。電話番号は事前にメモしておくか、クラウドのメモアプリに保存しておいてください。スマホの中だけに保存していたら、盗まれた時点でアクセスできなくなります。

Step 3:現地警察に盗難届を出す

盗難届(Police Report)は2つの理由で必要です。

1つ目は、保険請求に必要だからです。海外旅行保険やクレジットカード付帯の携行品損害保険を請求する際、現地警察の盗難届が必須書類になります。これがないと保険金が下りない可能性が高いです。

2つ目は、不正利用された場合の証拠になるからです。スマホに紐づいた決済サービスで不正な支払いが発生した場合、盗難届の日時が被害の証明になります。

警察署の場所は、同行者のスマホで検索するか、ホテルのフロントに聞くのが確実です。観光地であれば「Tourist Police」がある都市も多く、英語が通じやすい傾向にあります。

盗難届を出す際は、以下の情報を伝えてください。

  • いつ盗まれたか(日時)
  • どこで盗まれたか(場所)
  • 何を盗まれたか(スマホの機種名、色)
  • どのように盗まれたか(状況の説明)

盗難届の控え(コピー)は必ず受け取ってください。これが保険請求時に提出する書類になります。言語が通じない場合は、翻訳アプリ(同行者のスマホ)を使うか、ホテルのスタッフに通訳を頼むことも検討してください。

Step 4:保険会社に連絡する

海外旅行保険に加入している場合、またはクレジットカード付帯の保険がある場合は、保険会社に連絡します。多くの保険会社は海外からの24時間対応窓口を持っています。

この段階で伝えるべきことは以下の通りです。

  • 盗難の日時と場所
  • 盗難届を出した警察署名と届出番号
  • スマホの機種と購入金額(わかる範囲で)

保険会社から請求に必要な書類や手順を案内されるので、メモを取っておいてください。帰国後に正式な請求手続きを行います。

盗難の被害を最小化するために事前にやっておくべきこと

盗まれた後の対処よりも、事前の準備のほうがはるかに重要です。以下は出発前に済ませておくべき対策です。

「iPhoneを探す」「デバイスを探す」をONにする

これがオフになっていると、盗まれた後にリモートロックも位置確認もできません。盗難対策の土台です。

iPhoneの場合:「設定」→ 自分の名前 →「探す」→「iPhoneを探す」→ オン。「“探す”ネットワーク」と「最後の位置情報を送信」もオンにしておくと、電源が切られる直前の位置情報が記録されます。

Androidの場合:「設定」→「セキュリティ」→「デバイスを探す」→ オン。Googleアカウントにログインした状態にしておく必要があります。

スクリーンロックを強固にする

顔認証(Face ID)または指紋認証を有効にしたうえで、PINコードは6桁以上に設定してください。4桁PINは組み合わせが10,000通りしかなく、時間をかければ突破されるリスクがあります。6桁なら1,000,000通りです。

パターンロック(Androidの線をなぞるタイプ)は避けてください。画面の指紋跡からパターンを推測される可能性があります。

スマホのバックアップを取る

盗まれたスマホのデータを完全に諦めても、バックアップがあれば新しいスマホにデータを復元できます。

  • iPhone:iCloudバックアップをオンにしておく(「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」→「iCloudバックアップ」)
  • Android:Googleドライブへの自動バックアップをオンにしておく(「設定」→「Google」→「バックアップ」)

出発前に手動で1回バックアップを実行しておくと確実です。

重要書類のクラウド保存

以下の情報をクラウド(Google Drive、iCloud、Dropbox等)に保存しておいてください。スマホが手元からなくなっても、別の端末からアクセスできます。

  • パスポートの写真(顔写真ページ)
  • クレジットカードの緊急連絡先(裏面の電話番号)
  • 海外旅行保険の証券番号と連絡先
  • 航空券の予約番号
  • ホテルの予約確認書
  • 日本のキャリアの緊急連絡先

紙にプリントして持っていくのも有効です。デジタルとアナログの両方で備えておくと、最悪のケースでも対応できます。

eSIMの利点を知っておく

物理SIMカードは盗まれたスマホと一緒に失われます。しかしeSIMはスマホの端末に紐づいているため、スマホを盗まれてもeSIMのプロファイル自体はキャリアのサーバーに残ります。

つまり、新しいスマホを入手した場合、eSIMであれば物理SIMカードを再発行する手間なく、プロファイルの再インストールで回線を復旧できる可能性があります(キャリアやeSIMサービスによります)。

海外旅行中の通信手段としてeSIMを選ぶ利点のひとつがここにあります。eSIMの選び方はeSIM比較記事で詳しくまとめています。

スマホ盗難が多い国と都市

すべての国で同じリスクがあるわけではありません。スマホの盗難(特にスリ)が頻発している都市は、旅行者の間である程度知られています。

ヨーロッパ

パリ:地下鉄(メトロ)でのスリが非常に多い都市です。観光客が集中するシャンゼリゼ通り、エッフェル塔周辺、ルーブル美術館付近は特に注意が必要です。犯行手口としては、集団で囲んで注意をそらしている間に別の人物がポケットからスマホを抜き取るパターンが典型的です。

バルセロナ:ランブラス通りやサグラダ・ファミリア周辺でのスリ被害が多発しています。筆者の知人が被害に遭ったのもランブラス通りでした。レストランのテラス席でテーブルにスマホを置いていたら持ち去られた、という話も複数聞いています。

ローマ:コロッセオやトレヴィの泉など、観光客が密集するスポットでの被害報告が多い都市です。バイクに乗った2人組が歩行者のスマホをひったくる手口もあります。

東南アジア

マニラ:フィリピンの首都マニラは、観光客を狙ったスリやひったくりが報告されています。ジプニー(公共交通機関)の中や、混雑した市場での被害が多いです。

ジャカルタ:バイクに乗った犯人が歩行者のスマホをひったくる手口が知られています。歩道を歩くときにスマホを車道側の手で持たないよう注意してください。

南米

リオデジャネイロ:ビーチでの盗難が頻発しています。荷物を置いて泳ぎに行った隙にスマホが持ち去られるケースが多いです。

ブエノスアイレス:観光エリアでのスリが報告されています。「マスタード強盗」と呼ばれる手口(調味料をかけて注意をそらしている間にスマホや財布を盗む)が有名です。

これらの都市に行くことを避ける必要はありませんが、警戒レベルを上げる必要はあります。

盗まれないための具体的な対策

盗難は対策次第でリスクを大幅に下げられます。以下は筆者が32か国以上を旅して実践してきた対策です。

物理的な対策

スマホの持ち方と保管場所を意識するだけで、盗難リスクはかなり下がります。

  • 後ろポケットにスマホを入れない。後ろポケットは最もスリに狙われやすい場所です
  • ズボンの前ポケットに入れ、手で軽くポケットを押さえて歩く
  • カフェやレストランでテーブルの上にスマホを置かない。膝の上かカバンの中に入れる
  • 混雑した場所では、スマホを取り出す時間を最小限にする。地図を確認するなら、混雑の少ない場所まで移動してから確認する
  • ストラップ付きスマホケースを使い、首からかけるか手首に巻く。ひったくり防止に効果的

行動パターンの対策

犯人は「隙のある観光客」を狙います。隙を見せない行動を意識してください。

  • 歩きスマホをしない。画面に集中しているとき、周囲への注意力は極端に落ちる
  • 写真を撮るときは周囲を確認してからスマホを取り出す
  • 見知らぬ人に話しかけられたとき(署名を求められる、道を聞かれる、何かをかけられる)は警戒する。注意をそらすのがスリの常套手段
  • 地下鉄やバスでは、乗降時が最も狙われやすい。ドア付近でスマホを手に持たない

携行品損害保険でスマホ盗難は補償されるか

海外でスマホを盗まれた場合、海外旅行保険の「携行品損害」で補償を受けられる可能性があります。

クレジットカード付帯の海外旅行保険

クレジットカードに付帯している海外旅行保険でも、携行品損害が補償される場合があります。

たとえばエポスカード(年会費無料)の場合、携行品損害の補償限度額は20万円です。ただし免責額(自己負担額)が3,000円あるため、実際に受け取れる金額は「時価額 − 3,000円」となります。

時価額とは「購入金額 − 経年劣化分」で計算されるため、購入から時間が経ったスマホは補償額が下がります。たとえば2年前に10万円で購入したスマホであれば、時価額は5〜6万円程度と算定される可能性があります。

保険請求に必要な書類は一般的に以下の通りです。

  • 現地警察の盗難届(Police Report)のコピー
  • スマホの購入証明(レシートやオンラインの注文履歴)
  • 保険金請求書(保険会社所定のフォーム)
  • パスポートのコピー(渡航の証明)

盗難届がないと請求が認められない場合がほとんどです。Step 3で盗難届を出しておくことの重要性はここにあります。

クレジットカード付帯の海外旅行保険の詳細は旅行保険付きクレジットカードの比較記事で解説しています。エポスカードの保険内容についてはエポスカード海外旅行保険の詳細も参考にしてください。

別途加入する海外旅行保険

クレジットカード付帯の保険では補償が足りない場合、別途海外旅行保険に加入する選択肢もあります。携行品損害の補償限度額が高いプランを選べば、高額なスマホの盗難にも対応できます。

ただし、最近のスマホは15万円以上するモデルも多く、保険でカバーしきれないケースもあります。保険は「ないよりはまし」程度に考え、まずは盗まれないための対策に重点を置くのが現実的です。

スマホを盗まれた後の帰国までの対処

スマホがない状態で旅行を継続しなければならない場合の対処法もまとめておきます。

通信手段の確保

同行者がいる場合は、その人のスマホに頼ることになります。一人旅の場合は、ホテルのビジネスセンター(PCがある場合)やインターネットカフェでメールやSNSにアクセスしてください。

現地でプリペイドの安いスマホを購入するのも選択肢のひとつです。東南アジアであれば5,000〜10,000円程度で基本的なスマートフォンが入手できます。eSIMを使っていた場合、新しいスマホにeSIMプロファイルを再インストールできる可能性があります。

決済手段の確保

モバイル決済が使えなくなるため、物理的なクレジットカードと現金が頼りになります。スマホとは別の場所(財布やセキュリティポーチ)にクレジットカードと最低限の現金を分散して持ち歩いておくことの重要性がここでわかります。

航空券・ホテル予約の確認

航空券のQRコードをスマホだけに保存していた場合、航空会社のカウンターでパスポートを提示すれば搭乗券を再発行してもらえます。ホテルの予約も、予約番号がわかればフロントで確認できます。

事前に重要な書類をクラウドに保存しておけば、別の端末からアクセスして印刷することも可能です。

スマホの海外設定も事前に済ませておく

盗難対策とは別に、海外旅行前のスマホ設定も重要です。データローミングのオフ、eSIMのインストール、VPNの準備など、出発前にやっておくべき設定は海外旅行のスマホ設定ガイドにまとめています。

VPNはフリーWiFi利用時の通信保護にも役立つため、セキュリティ対策の一環として入れておくことをおすすめします。VPNの選び方はVPN比較記事を参考にしてください。

渡航先に合ったeSIMの選び方はeSIM主要5社の比較記事にまとめています。通信手段の事前準備も盗難対策の一環です。

まとめ:盗まれてからでは遅い。出発前の10分で備えを

海外でスマホを盗まれたら、リモートロック → 回線停止 → 盗難届 → 保険連絡の順番で行動してください。特にリモートロックは1秒でも早く実行することが重要です。

ただし、最も重要なのは事前の対策です。「iPhoneを探す」「デバイスを探す」のオン、6桁PINの設定、バックアップ、重要書類のクラウド保存。これらは出発前に10分あれば完了します。

スマホにすべてを依存している現代の旅行では、スマホを失うことのダメージが以前とは比較にならないほど大きくなっています。パスポートのコピー、カードの緊急連絡先、保険の証券番号をクラウドと紙の両方で持っておくこと。そして何より、盗まれにくい持ち方と行動を意識すること。

旅行保険付きのクレジットカードを1枚持っておくことも推奨します。エポスカードなら年会費無料で携行品損害20万円の補償が付いています。詳しくは旅行保険付きクレジットカードの比較エポスカード保険の詳細を確認してください。

eSIMの選び方はeSIM比較記事に、スマホの海外設定全般はスマホ設定ガイドにまとめています。

よくある質問

海外でスマホを盗まれたらまず何をすべき?
まずは別の端末(同行者のスマホやホテルのPC)からリモートロックをかけてください。iPhoneなら「iPhoneを探す」、AndroidならGoogleの「デバイスを探す」でロックや位置確認ができます。次に回線の停止をキャリアに連絡します。
スマホ盗難は海外旅行保険で補償される?
携行品損害として補償される場合があります。ただし免責額(自己負担額)が設定されていることが多く、また盗難の証明(現地警察の盗難届)が必要です。
海外でスマホを盗まれないためにできることは?
スマホを後ろポケットに入れない、混雑した観光地ではスマホを手に持たない、カフェのテーブルに置きっぱなしにしない、ストラップ付きケースを使う、などが基本的な対策です。

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