タイ旅行で使えるeSIMを5つ試した|バンコクでの速度テスト付き
タイへの渡航回数がそろそろ両手で足りなくなってきた筆者ですが、毎回悩むのがeSIMの選択です。Airaloを愛用していることはレビュー記事に書いた通りですが、「本当にAiraloがベストなのか」をちゃんと検証したくて、2026年1月〜2月のバンコク・チェンマイ滞在中に5つのeSIMサービスを片っ端から試してきました。
この記事では、Airalo、Holafly、trifa、Ubigi、Nomadの5サービスについて、実際の速度テスト結果・料金・使い勝手を比較します。結論を先に書くと、やはりAiraloが総合力で一歩リードしていますが、用途や予算によっては他のサービスが刺さるケースもあります。
eSIMサービス全体の比較は5社比較まとめ記事でも扱っているので、タイ以外の国も含めて検討したい方はそちらもどうぞ。
テスト環境と計測方法
まず前提条件を明示しておきます。
テスト端末はiPhone 15 Pro(iOS 17.3)。物理SIMにはメイン回線(楽天モバイル)を入れた状態で、eSIMスロットに各サービスのeSIMを順番にインストールして切り替えながら計測しました。
計測にはOokla Speedtestアプリを使用。各地点で3回計測し、平均値を採用しています。計測場所と時間帯は以下の通りです。
- バンコク・スクンビットのホテル(午前10時頃、午後8時頃)
- バンコク・サイアムのショッピングモール周辺(午後2時頃)
- チェンマイ旧市街のカフェ(午後3時頃)
5つのeSIMを同じ場所で計測するため、数日に分けてテストしています。日時による回線状況の変動は完全には排除できません。あくまで筆者が体験した実測値として見てください。
5サービスの料金比較
タイ向けプランの料金を並べます。いずれも2026年2月時点の価格です。
| サービス | プラン | 料金 | 日本円換算(1ドル≒150円) |
|---|---|---|---|
| Airalo | 3GB / 30日 | $6.50 | 約975円 |
| Holafly | 無制限 / 5日 | $19.00 | 約2,850円 |
| trifa | 3GB / 30日 | $13.50 | 約2,025円 |
| Ubigi | 3GB / 30日 | $8.00 | 約1,200円 |
| Nomad | 3GB / 30日 | $5.00 | 約750円 |
3GBプランで比較すると、最安はNomadの約750円。Airaloが約975円で続きます。trifaはAiraloの2倍以上で、費用対効果だけで見ると厳しい位置づけです。
Holaflyだけはデータ無制限プランしか提供しておらず、最短5日で約2,850円。1日あたり570円と考えると高いですが、動画を大量に見る人や、データ容量を気にしたくない人には一つの選択肢になります。
速度テスト結果
バンコク・スクンビット(ホテル周辺)
| サービス | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) | Ping(ms) | 接続キャリア |
|---|---|---|---|---|
| Airalo | 38.2 | 12.4 | 28 | AIS |
| Holafly | 31.5 | 8.7 | 35 | DTAC |
| trifa | 29.8 | 9.1 | 32 | DTAC |
| Ubigi | 34.6 | 11.2 | 30 | AIS |
| Nomad | 26.3 | 7.8 | 41 | AIS |
スクンビットのホテルで計測した結果、AiraloとUbigiが頭一つ抜けていました。どちらもAIS回線に接続されており、下り30Mbps超が安定して出ます。YouTube動画のストリーミングもテザリングでのPC作業も、まったく問題のない水準です。
Holaflyとtrifaはともに下り30Mbps前後。実用上は十分ですが、AIS回線組と比べるとやや見劣りします。NomadはAIS回線ながら下り26.3Mbpsと控えめで、上りも7.8Mbpsにとどまりました。
バンコク・サイアム(午後の混雑時間帯)
| サービス | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) | Ping(ms) |
|---|---|---|---|
| Airalo | 32.7 | 10.8 | 33 |
| Holafly | 22.4 | 6.3 | 42 |
| trifa | 24.1 | 7.5 | 38 |
| Ubigi | 28.9 | 9.4 | 35 |
| Nomad | 18.7 | 5.9 | 48 |
サイアム周辺は人出が多いだけあって、全体的に速度が落ちます。それでもAiraloは下り32.7Mbpsを維持しており、さすがの安定感でした。
注目すべきはNomadの下り18.7Mbps。最安だけあって、混雑環境では差が出ます。ただし、18Mbpsあれば地図やSNSの利用には支障ありません。動画視聴や大きなファイルのダウンロードを頻繁にしないなら、この速度で困る場面は少ないでしょう。
チェンマイ旧市街
| サービス | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) | Ping(ms) |
|---|---|---|---|
| Airalo | 35.4 | 11.6 | 31 |
| Holafly | 28.9 | 7.9 | 37 |
| trifa | 27.3 | 8.2 | 35 |
| Ubigi | 31.2 | 10.3 | 33 |
| Nomad | 23.8 | 6.7 | 44 |
チェンマイではバンコク中心部と大きな差はありませんでした。筆者はチェンマイの旧市街エリアでノマドワーク的にカフェを転々としていたのですが、Airaloに切り替えている間はテザリングでZoomミーティングもこなせました。カメラオンで画面共有しながらでも、音声が途切れることはなかったです。
各eSIMサービスの詳細レビュー
Airalo|やっぱり総合力が高い
タイ向けプランは3GB/30日で約975円。今回テストした中で最も速度が安定していて、AIS回線の恩恵をしっかり受けられます。
アプリの完成度が高いのもAiraloの強み。購入からインストールまで5分もかからず、データ残量もリアルタイムで確認できます。筆者がスワンナプーム空港に到着したとき、飛行機を降りてeSIMをオンにした瞬間から通信が使えました。到着ゲートに向かいながらGrabを呼べるこの快適さは、一度体験すると手放せません。
弱点を挙げるなら、サポートが英語ベースという点。アプリ自体は日本語化されていますが、トラブル時のチャットサポートは英語でのやり取りになります。筆者は英語に抵抗がないので困りませんが、人によってはハードルに感じるかもしれません。
Holafly|データ無制限の安心感
Holaflyの最大のセールスポイントは「データ無制限」です。容量を気にせず使えるのは確かに楽で、今回のテスト中もSpeedtestを何度回してもデータ切れの心配がないのは精神的に助かりました。
ただ、速度面ではAiralo・Ubigiに一歩譲ります。加えて、Holaflyは「無制限」を謳いつつも、1日あたり3〜5GBを超えると速度制限がかかるという報告がネット上に散見されます。筆者のテスト期間中は速度制限にかかりませんでしたが、ヘビーユーザーは注意が必要です。
料金も5日間で約2,850円と、3GBプランのAiraloやNomadと比べると割高。短期滞在でデータを大量に使う予定がある人向けのサービスです。
trifa|日本語サポートの安心感は本物
trifaは日本発のeSIMサービスで、24時間対応の日本語有人チャットが最大の強み。eSIMが初めての方や、英語でのやり取りに不安がある方にとっては、これだけで選ぶ理由になります。
速度はDTAC回線に接続されることが多く、AIS回線のAiraloと比べると若干遅め。とはいえ下り25〜30Mbps程度は出ているので、実用上の不満はありません。
料金は3GB/30日で約2,025円。Airaloの2倍以上ですが、「日本語で手厚いサポートを受けられる保険料」と割り切れるかどうかがポイントになります。Airaloとtrifaのどちらにするかもっと掘り下げたい方は、両者の比較記事も参考になるはずです。
Ubigi|地味だけど実力派
Ubigiはフランス発の老舗eSIMサービス。派手さはないものの、AIS回線に接続されて速度はAiraloに次ぐ安定感を見せました。3GB/30日で約1,200円と、Airaloよりやや高い程度。
アプリのUIはAiraloほど洗練されておらず、若干の古さを感じます。日本語対応も限定的で、基本的には英語での操作です。ただ、通信品質に関しては文句のない結果だったので、Airaloの次の選択肢として覚えておく価値はあります。
Nomad|最安だが速度は控えめ
Nomadは3GB/30日で約750円と、今回テストした中で最安。価格重視なら第一候補になるサービスです。
ただ、速度テストの結果は5サービス中最下位でした。特にサイアムのような混雑エリアでは下り18.7Mbpsまで落ち込みます。とはいえ、地図を見たりLINEでメッセージをやり取りしたりする程度なら、この速度で困ることはまずないでしょう。
アプリの使い勝手は標準的ですが、データ残量の更新が遅い印象を受けました。Airaloのようにリアルタイムで反映されず、半日ほどタイムラグがあることも。データ管理をきっちりしたい人にはやや不向きです。
筆者のおすすめ|結局Airaloに落ち着く
5つ試した上での結論は、やはりAiraloが総合的にベストです。
理由をまとめると3点。速度が全地点で最速クラスだったこと。料金が3GBで約975円と十分に安いこと。アプリの完成度が高く、データ管理やトップアップもスムーズなこと。
スクンビットのホテルで夜にテザリングをしながらNetflixを観て、翌朝Grabでタクシーを呼んで、移動中にLINEで友人とやり取りして……という「普通の旅行中の使い方」でストレスを感じた瞬間が一度もなかったのは、Airaloだけでした。
ただし、以下のケースでは他のサービスを検討する余地があります。
- 日本語サポートが欲しい → trifa
- データ容量を気にしたくない → Holafly
- とにかく安く済ませたい → Nomad
タイのネット環境全体について知りたい方は、タイ旅行のネット準備ガイドもあわせてお読みください。
バンコクで実感したeSIMの便利さ
速度テストの話ばかりになってしまったので、実体験も少し書きます。
2026年1月のバンコク滞在中、スクンビットのBTSナナ駅近くで友人と待ち合わせをしていたときのこと。相手がGrabのドライバーとトラブルになって到着が30分遅れるとLINE通話で連絡してきたのですが、こちらのeSIM(Airalo)の通話品質が良かったので、ドライバーの言い分を翻訳して伝えるという仲介役を15分ほどこなせました。eSIMの通信品質が悪ければ途切れ途切れになっていたはずで、地味にAiraloに救われた場面です。
もう一つ。チェンマイではレンタルバイクで旧市街の外にあるカフェを巡っていたのですが、Google Mapsのナビが途切れることなく動き続けたのは助かりました。チェンマイの道は一方通行が多く、間違えると大回りを強いられます。AIS回線の安定性がなければ、何度か道に迷っていたと思います。
チェンマイでのノマドワーク体験
少し話が逸れますが、チェンマイでの体験も記しておきます。
筆者は2026年2月にチェンマイに1週間滞在し、午前中はカフェでリモートワーク、午後は観光というスケジュールで過ごしていました。カフェのWiFiが遅い場合はAiraloのテザリングに切り替えていたのですが、WiFiよりテザリングのほうが速いケースが何度もありました。特にニマンヘミン通り沿いの人気カフェでは、WiFiが下り5Mbps程度しか出ず、AiraloのテザリングでSlackのメッセージを送受信していた時間のほうが長かったほど。
チェンマイはバンコクに比べるとデジタルノマド向けの情報が少ないですが、AIS回線のeSIMがあれば通信面で困ることはほぼありません。むしろ、カフェのWiFiに依存せずにすむのがeSIMの隠れたメリットだと感じました。
5サービスの特徴まとめ表
最後に、今回テストした5サービスの特徴を一覧にしておきます。
| 項目 | Airalo | Holafly | trifa | Ubigi | Nomad |
|---|---|---|---|---|---|
| 速度 | 最速 | 中程度 | 中程度 | 速い | 控えめ |
| 料金(3GB) | 約975円 | 約2,850円(無制限/5日) | 約2,025円 | 約1,200円 | 約750円 |
| 日本語対応 | アプリのみ | チャットあり | 24時間有人 | なし | なし |
| テザリング | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| トップアップ | 可 | 不可 | 可 | 可 | 不可(買い直し) |
| 接続キャリア | AIS | DTAC | DTAC | AIS | AIS |
購入前にチェックすべき3つのポイント
タイ旅行用のeSIMを選ぶときに、筆者が重視している点を挙げておきます。
1つ目は、接続キャリアの確認です。タイの通信キャリアはAIS、DTAC、TrueMove Hの3社が大手。このうちAISが最もエリアカバーが広く、地方でも安定しています。購入前に接続キャリアを確認して、できればAIS回線のサービスを選ぶのがおすすめです。
2つ目は、テザリング対応の有無。ノートPCで作業する予定がある方は、テザリングに対応しているかを必ずチェックしてください。今回テストした5サービスはいずれもテザリング可能でしたが、サービスやプランによっては制限されているケースもあります。
3つ目は、データの追加購入(トップアップ)対応です。旅行中にデータが足りなくなったとき、アプリからすぐに追加購入できるかどうかは意外と重要。Airaloとtrifaはアプリからワンタップでトップアップできますが、Nomadは一度eSIMを削除して買い直す必要があり、手間がかかります。
注意点|eSIM購入前に確認しておくこと
eSIM全般の話になりますが、タイ旅行の前に2点だけ確認しておいてください。
お使いのスマホがeSIM対応かどうか。iPhone XS以降、Google Pixel 3a以降であれば対応していますが、キャリアによってはSIMロックが残っているケースもあります。出発前に設定画面でeSIMの追加が可能か確認しておきましょう。
もう1点は、eSIMのインストールタイミング。購入とインストールは日本にいるうちに済ませておくのが鉄則です。現地到着後にWiFi環境を探してインストールする手間を省けますし、飛行機を降りた瞬間から通信可能になります。インストールの手順はeSIM設定ガイドで詳しく解説しています。
まとめ
タイ旅行用eSIM5サービスを実際にバンコク・チェンマイで使い比べた結果、速度・料金・使い勝手のバランスでAiraloが最もおすすめという結論になりました。
とはいえ、5サービスすべてが実用的な速度を出しており、タイの通信インフラの優秀さを改めて実感するテストでもありました。どのサービスを選んでもバンコク市内で通信に困ることはまずないので、あとは料金とサポート体制で自分に合ったものを選べば大丈夫です。
Airaloの詳しい使い方や長期レビューは別記事にまとめてあるので、購入を検討している方はそちらもご覧ください。eSIMサービス全体を俯瞰して比較したい場合は、5社比較まとめが役に立ちます。
タイは通信インフラが整備されていて、eSIMとの相性が良い渡航先です。スワンナプーム空港でSIMカードの行列に並ぶ時代は、もう終わったのかもしれません。
よくある質問
タイ旅行に必要なデータ容量の目安は?
タイのeSIMはどのキャリアの回線を使っている?
バンコクの空港でSIMを買うのとeSIMではどちらがいい?
タイでeSIMとフリーWiFiの併用は必要?
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